ホームページのメインカラーについてトーン&マナーを意識する

トーン&マナー(トンマナ)は、広告やホームページなどで、企業やブランドのテイストを表現する役割をもっています。

写真やカラー、フォント、余白の配分、レイアウト、パーツのサイズなどを含めた要素がリンクしてイメージができあがります。

目次

トーン&マナーとは

トーンとは、デザインのイメージの統一性を言い、マナーとはその基準・ルールをいいます。

トンマナが崩れると、企業のイメージがあいまいになってしまいます。

多くの企業は、販売促進の手段として、ホームページやカタログ、パンフレットなどを用いますが、それぞれが様々なカラーやフォント、画像だとユーザーが企業をイメージしにくくなってしまいます。

トーン&マナーは日常生活でも無意識に取り入れている

トーン&マナーは、クリエイティブの現場に限らず、誰もが日常の中でおこなっていることなのです。

例えば、女性がファッションを選ぶ際に「クールビューティ」を演出したい場合は、紺のスーツを選びます。会社に出勤するときは無意識に紺のスーツをチョイスしているものです。

また、休日に「フェミニン」を演出したい場合は、淡いピンクのブラウスなどを選んでいるのではないでしょうか。

私たちがシーンによって洋服を着替えるように、企業がユーザーにどんな目的で何をアピールしたいかによって、トンマナは違ってきます。

知的な印象を与えたい商品を販売するなら紺などのカラーを中心にし、書体もそれに合ったものを用いると安定感があります。

子どもや主婦を対象とした優しいグッズなどの販売なら、ピンクのカラーやポップな書体を取り入れると、軽やかさが出ます。

色のトーンによって、具体的にどのようなイメージをもたらすのか、いくつか例をあげてみましょう。

桜色やクリーム色、空色など、白が混ざった澄んだ感じの色味はペール・トーンといいます。このペール・トーンは、軽い・あっさりした・弱い・女性的・若々しい・優しい・かわいいといったイメージをもたらします。

逆に濃い茶色、藍色、ワインレッドなど、黒を混ぜてできる彩度の低い色味は、ダーク・トーンといい、落ち着き、大人っぽさ、円熟味といったイメージとなります。

真面目な印象を与えたいならば白を基調としたページ、ラグジュアリーにしたいなら黒やゴールド、和風な印象にしたいなら浅葱色、抹茶のような深緑、茜色などが、そのイメージに沿ったものとなるでしょう。

企業やブランドのイメージに合う、または目指すイメージに沿った色を選ぶことが大変重要となってきます。

広告のデザインやホームページを作成する際の具体的な方法

シーンや目的によって洋服の色やデザインを変えるのと同じように、広告のデザインやホームページを作成するときも、商品のイメージや目的によって、ふさわしいメインカラーを決めます。

元気をアピールしたいデザインなら一般的にオレンジやイエローなどのビタミンカラーを選びます。

しかし、それでは当たり前すぎるので、反対色(補色)の青紫系のカラーを少し差し色にして、ポップな感じに仕上げるなど、そこはデザイナーの腕の見せどころとなります。

この段階で、クライアントとデザイナーがイメージの共有をしておかないと、アンバランスな作品となってしまいます。

クライアント側は、外部に発注する際に、今までの広告物やホームページを伝えておき、残すところと一新したいところを伝えておくことが大事です。

一新する場合でも、ロゴと広告物やホームページのイメージがあまりにも違うと、ブランドイメージが壊れてしまうので、気をつけましょう。

トーン&マナーで迷ったならロゴをヒントに!

受注する側は、色の好みは人それぞれなので、できるだけクライアントの好みに合わせるのがベターといえます。

もし双方で迷った場合は、ロゴに使われているカラーをメインにすると一貫性が出ます。

企業のブランドを意識したカラーを用いて、広告やホームページを統一することで、ユーザーが分かりやすく集客率も上がります。

例えば、オーガニック商品を扱っている企業なら、グリーンなどがロゴに使われていることが多いようです。

そこでグリーンにシンクロするカラーを選び、画像や余白のカラー、フォントなどを考えていきます。

パッと見て、ユーザーが理解しやすいように構成します。

一新する場合でも、ロゴと広告物やホームページのイメージがあまりにも違うと、ブランドイメージが壊れてしまいます。

トーン&マナーの設定方法

基本的なことですが、クライアント側とデザイナー双方が、次の点を共有しておくことで、仕事がスムーズに運びます。

デザイナーがお任せで受注された場合も、必ずひとつひとつの段階でクライアントの意向にそっているかどうかを確認しておかないと、後で大幅なやり直しになることもあります。

 

①企業の方向性やブランドの価値を棚卸し、どの世代にアピールしたいかなどを明確にしておきます。これが明確でないとトンマナが崩れてしまう原因となりますので、しっかりと固めておく必要があります。ホームページを作るうえで、初期の段階の最も重要なポイントといってもよいでしょう。

②商品の価値を表現するキーワードを設定します。
キーワードの選出は、複雑なものより、シンプルで簡潔なものが好まれます。

企業やブランドの価値を適切に表現できるものを選びます。

③キーワードにあったレイアウトやフォント、カラーなどのデザインを設定します。

 

もし双方でメインカラーの設定に迷った場合は、ロゴに使われているカラーをメインにすると一貫性が出ます。

以上の段階まで、発注者と受注者は連絡を取り合って決定することをおすすめします。

 

デザイナーの仕事の順番としては、次のようになります。

①メインになるフォント(書体)を決める。

②メインになる画像や写真、イラスト、イメージキャラクターなどを決める。

③メインカラーや配色を決める。

まとめ

トーン&マナーを揃えることによって、企業のブランド感が高まり、ユーザーの信頼度も増します。

ホームページを見るユーザーは、視覚から受けるイメージで商品やサービスを理解するため、センスあるデザインは、会社の顔として大きな営業の成果を上げてくれます。

こういった意味で、トーン&マナーは企業のイメージ戦略の中でも重要な要素といえます。

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