大型連休も終わり、仕事がつらいと感じるあなたはもしかしたら…
起業するタイミングかも?
どうしたら起業できるか
タイミングの見極めは難しい
「起業するには、どうしたらいいですか?」
こういう相談を受けることがあります。
相談はいくらでも乗りますが、すべてを手取り足取り教えることはできません。
本当に起業したい人は、「どうしたらいいですか?」とはまず聞きません。
起業するノウハウは雑誌でも書籍でもネットでも調べることができるからです。
本当に起業したいわけですから、もっと具体的な質問になります。
起業するタイミングを見極めるのは、簡単なようで、実はたいへん難しい問題です。
起業してある程度成功した人の話は、振り返って見た結果、「あのときに起業したからよかった」という話が多いのです。
きっかけはそれほど大事ではないが…
私が起業したのは、会社員をしながらヤフーオークションで売買をしていたのがはじまりです。最初は副業のつもりでスタートさせました。ネットでの売買が楽しくて、何時間でもネットサーフィンしても飽きなかったのです。
副業をはじめた頃、私は自分のパソコンすら持っていませんでした。彼女のパソコンを借りて、ウインドウズの操作もよくわからないままに商品写真を撮って掲載していました。いま考えると、素人丸出しの商品写真や説明文章もひどいものだったと思います。
それでも出品した商品はすぐに落札され、次に出品する商品探しに悩む始末でした。
オークションで売買できるシステムが目新しくて、注目を集めていたこともあるでしょう。
自分では気づいていませんでしたが、そういう流行になっていたり、話題のものを知らずに扱っていたこともあって、売買で苦労しなかったのです。そういう意味では、タイミングはとても重要です。
起業するタイミングにいいときがあります。具体的に、「このとき!」と指摘するのは難しいのですが、意外なきっかけで起業して成功している人はたくさんいます。
たとえば、転職するタイミングやリストラされたタイミングで起業したとか、結婚を契機に起業する人もいます。
ケース・バイ・ケースですが、いくつかの好条件が重なるときがあります。そういうタイミングを逃さずに、まずはスタートしてみると、いい結果につながることが多いのです。
きっかけを呼び込むには、多くの人と出会い、話を聞いて、自分のめざすものを日頃から温めておく必要があるでしょう。日々、起業することを考え、どう生きていくかを見つめていると、起業するタイミングは誰にでもきっと訪れます。
働くのは楽しいこと
楽しかった会社員時代
私は高校を卒業して、広告代理店に就職しました。どうしても広告代理店に入りたいと思って、真剣に考えて選んだわけではありません。
たまたま仕事を探しているなかで、なんとなく面白そうだし、広告代理店という響きが良く、自分で選べる範囲の仕事では、広告営業という仕事が自分に向いていると思って働くことにしました。
広告代理店に就職して、何年かたち、仕事にも慣れたころ昇給できました。
昇給したことは、会社から評価されたということで、うれしいことでしたが、充実していたからこそ、
「このまま定年が来るまで、この会社にいるとどうなるんだろう……」
とふと考えたのです。
決して給料の金額に不満があったわけでもなく、漠然とした疑問を抱いたのです。
毎年、1万円ほど昇給し、あと5年くらい頑張れば、主任くらいには抜擢され、十年もいれば、係長か、課長補佐くらいには昇進できるかもしれない……。
その頃には、結婚して、マイホーム探しをしているかなとか、いろいろなイメージが膨らんできます。
その一方で、このままこの会社にいてもいいのだろうかと疑問も浮かんでいます。
毎朝、満員電車に耐えつつ、9時前に出社する毎日、仕事終わりの同僚との楽しいお酒のひととき、そして、また満員の電車に揺られて帰宅する平穏な日々……。
それが恵まれた生活であることは否定しませんが、それだけで自分の人生はいいのだろうかと、思うことがありました。
結論めいた話からすれば、そういう疑問を抱いたからこそ、起業に至ったのです。
「働くのが嫌い」だとか、「仕事をサボりたい」というわけではありません。
働くのは楽しいことですし、自分が活かせる仕事は充実感を得られる楽しみでした。
安定して給料がもらえるわけですから、会社員はいい仕事だと思っています。
本当にこのままで良いのか
ただし、私はふと、将来を考えたときに、「今のままでいいのか?」とか定年を迎えるととどうなるのだろうかと、おおよそのイメージをしてみたのです。
そうした生き方を否定するわけではありませんが、ある程度予想のつく人生なら、それよりも期待に満ちた、ワクワクする生き方をしてみたいと考えました。
「起業するのは、ギャンブルだ」という人がいます。
しかし、それは違います。起業するからには、続けていかなければならないので、負けることはできません。
続けていくためになにが必要なのか、そこに努力を払います。逆に言えば、起業することは、安定して維持するための戦略を練る必要がありますし、そのための人脈づくり、技術力・スキルアップや情報収集は欠かせませんし、慎重になりますから、ギャンブルとはまったく異なるのです。
もし会社員が肌に合わないと私が思ったとすれば、通勤時の満員電車の苦痛や自分が企画した仕事が思うように実現できない環境にあったからかもしれません。
スモール起業をするという選択
会社に所属していれば、業務範囲も制限があるし、業務範囲を超えて営業することはかないません。
たとえば、働き方改革では残業をなくして仕事の効率(生産性)を高めるということが最重要課題になっていますが、一方で、勤務時間が短くなり、今までもらえていた残業代がなくなって困っているという人も出てきました。
このように、会社勤めをしていたとしても、給料が低くなるということは十分考えられる時代なのです。
仮にあなたが、いまのままで、会社勤めだけでいいと考えても、時代や周りの環境がそれを許さない時代なのです。
だとすれば、副業で別の会社の仕事をするのではなく、自分で起業してもいいでしょう。会社員を続けながら起業する人もこれから増えていくでしょう。そのためのスモール起業でもあるのです。
スモール起業は、自分の力でお金を稼ぐということが大切なことですが、自分の身の丈でスタートさせればいいので、無理をしないところからやるのがいちばんいいのです。